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vol 39 両方のクリエイティブ

1ヶ月に2回のペースでやっているトップミーティング、別名『経営戦略会議』(少しカッコつけすぎました。要するにディレクター・店長会議なのですが)

この会議もnambu設立以来から、ずっと大切にしてきた重要な会議。当時はスタッフが少なくても、店長と呼べるスタッフがいなくても、この会議というかスタンスはずっと守り続けています。自分が大切にしてきたもの、こだわってきたものを22年間もずっと言い続けてきました。まあ当たり前の事なのですが、想いを言い続ける事は、なかなか出来そうで出来ないし、22年間も続けるとなると、経験値からくる蓄積が、時代と共に進化し、成長している事に気がつきます。

 

4月から5店舗体制になり、理念の共有は基より、方針の確認、実績面でのPDCA、大所帯ゆえの問題点、お客様の要望を具体的に技術の変化と進化に落とし込みや、日々の様々な問題点の共有、成功体験、日報からお客様、スタッフの問題・変化を読み取る事、労務・人事・在庫管理・・・思えば徐々にではありますが「経営戦略的」な話合いや、マネージメントレベルの戦略会議として、今後の可能性や方向性を幅広く仮説を立てながら検証し、より具体的なビジョンを戦略とパッケージで示しているのかなと思います。

 友人である東京の有名美容師さんも、講習等で全国を回っていますが、地方で今元気があるのがほとんど郊外店というか、マネージメントのレベルが高いところだけだと感じているみたいです。都会の美容室には規模では負ける事はあっても、企業体質では負けない自信があります。超優良企業を目指して、次世代に必ずバトンタッチしてみせます。

 朝の番組かなんかでも見ましたが、歯科医が開業してもやって行けず、「今は歯科医もマーケティングが必要で、技術者としての勉強はやってきたけど、経営の勉強はしてこなかった結果でしょう」って言っていました。さらに、「歯医者さんは全国で57千軒もある!コンビニが4万軒ですからね」って・・・20万軒と言われる美容室はどうするのでしょうか?社会保険の全加入もいずれ美容室も義務化されてくるでしょう(罰則を伴って)その足音は一歩一歩近づいています。それは世の中が、親御さん世代が未加入を許さない時代にきています。社会保険全加入した途端に赤字経営に陥落。それも見越した経営をクリエイトしていない美容室は数年後には廃業に追い込まれ、10万軒に減少するとも言われています。世の中が不安定だからこそ、その財源は不平等である業界から着手される事となるでしょう。加入しても利益が出る体質を永続的に行える企業しか存続出来ないと言っても過言ではありません。

 自分の立ち位置がそっちだから、少なくとも最低限の知識も持って、数字の裏側を読み取り、感性を駆使して考え抜いているマネージメントはとてもクリエイティブな事だと思っている。でも同時にもちろん美容師としてのスキルや意識や発信力という意味でのクリエイティブも同じくらい重要なこと。 だからnambuはそれぞれの役割の中で、「自分たちはこっちをやるから、そっちはよろしくね」ではなくて、「右手に技術・感性、左手にそろばん」という両面のバランスを持ったスタッフを必要とし教育しています。それがこの業界の誰にも負けないくらいのレベルを目指すという前提でね。

 どっちのクリエイティブも、高い次元で行われている。そこがnambuの目指すところです。これからますます経営競争の時代に突入しているのは確実です。昔のように勝ち組、負け組みの時代から、一つの企業が独占の時代に突入しているからこそ、お互いの幸せの為に勉強して、成長していきたいと思います。企業は経営者の「器」以上に大きくならないのであれば、私が実践して「器」を大きくしなければならない。トップの資質でほとんど決まるだけにシビアでもあり、一歩間違った判断は命取りになる事も肝に銘じておかなくてはならないと思います。時代の変化に適応できる事が、きっと才能(素直さ)なのだと思います。